映画『無音の叫び声』のキャスト・スタッフまとめ!田中泯さんが朗読者に抜擢!

Widget Area

映画『無音の叫び声』は、”農民詩人”として60年以上の活動実績を誇る木村迪夫さんの半生を映した長編ドキュメンタリー作品です。

10代の頃には戦争で父親を亡くし、残された家族を支えるために農家として貧しい暮らしをしながら30代の頃に初めて出稼ぎで高度経済成長の影響を受ける東京へと上京します。

同じ日本でありながら、東京と地元・東北での生活格差に衝撃を受け、社会への違和感や反戦平和への強い思いを詩に綴る木村さん。

そんな木村さんの思いを映像作品にするべく立ち上がったのは、『いのち耕す人々』や『天に栄える村』を手掛ける原村政樹監督。

さらに、映画『無音の叫び声』を制作するにあたって詩の朗読者として俳優・田中泯さんが抜擢されるなど、キャスト・スタッフ陣にも注目が集まります。

本記事では、映画『無音の叫び声』のキャスト・スタッフに関する情報をまとめてお伝えします。

映画『無音の叫び声』の基本概要 

映画『無音の叫び声』は、山形国際フォキュメンタリー映画祭2015年の公式上映作品として認定されており、劇場公開されました。

タイトル無音の叫び声
時間122分
制作年2016年
配給会社映画「無音の叫び声」製作委員会

あらすじ

1935年、山形県の小さな村の農民の子供として生まれた木村迪夫さん。

「満州事変」「日中戦争」「太平洋戦争」の3つの戦争に送り込まれた父親を10代の頃に亡くして、残された家族を支えるために農民として必死に働きます。

戦争が終わって高度経済成長の影響を受ける日本は、誰もが豊かな暮らしをしていると思いきや、農家の木村さんたちの家族は昔と変わらず貧しい暮らしを強いられていました。

30代の頃、家族を養うために出稼ぎで上京した木村さんは、東京の人々がモノを粗末に扱い、大量生産・大量消費の流れに毒されている現状に驚愕します。

それから農民として働きつつ農民詩人という肩書きで詩を作るようになり60年。

16冊の詩集を出版し、丸山薫賞など名誉ある詩人賞を受賞するまでに評価されました。

そんな木村迪夫さんの半生を通して、反戦平和を強く訴えます。

映画『無音の叫び声』のキャスト・スタッフ

映画『無音の叫び声』のキャスト・スタッフは、以下の通りです。

監督原村政樹
構成原村政樹
プロデューサー高橋卓也
阿部啓一
桝谷秀一
阿部洋子
宮沢啓
玉津俊彦
原村政樹
撮影佐藤広一
渡辺智史
原村政樹
編集原村政樹
音声佐藤広一
松田健史
渡部一徳
音楽佐々木良純
演奏安久津勝信
大澤希代子
佐々木良純
音楽録音佐藤実香
松田健史
題字草苅一夫
地図木下一志
映像技術緒方竜
中川晴樹
杉田広毅
整音丸山晃
本間亮
語り室井滋
朗読田中泯
木村迪夫
栗田政弘
出演木村迪夫
木村シゲ子

映画『無音の叫び声』は、農民詩人・木村迪夫さんの半生を描いているということもあり、多くの出演者はいません。

キャスティングは限られていますが制作陣とのつながりがあるため、代表的な人物を抜擢して紹介します。

映画『無音の叫び声』の監督:原村政樹

原村政樹は、1957年3月18日生まれの映画監督です。

主に農業をテーマにしたドキュメンタリー映像作品を手掛けており、関わった作品の一覧は以下の通りです。

  • 無音の叫び声
  • いのち耕す人々
  • 若者は山里をめざす
  • 海女のリャンさん
  • 食の安全を守る人々
  • タネは誰のもの
  • お百姓さんになりたい
  • いのちの岐路に立つ 核を抱きしめたニッポン国
  • 武蔵野〜江戸の循環農業が息づく〜
  • 天に栄える村
  • 山里の学校
  • 里山っ子たち

映画『無音の叫び声』は、20年間かけて有機農業に取り組む人々に密着した『いのち耕す人々』、原爆事故の影響を受けつつも農業を続ける人々に密着した『天に栄える村』に続く最終譚です。

2004年、在日韓国人の女性の半生を映像作品化した『海女のリャンさん』で文化庁文化記録映画大賞・キネマ旬報ベストテンなどを複数受賞。

自身のTwitterでもさまざまな社会問題に対して言及しながら、現在も長編ドキュメンタリー制作に携わっています。

映画『無音の叫び声』のキャスト:木村迪夫 

引用元:「フォーラム山形 | ソラリエ」公式サイトより筆者キャプチャ

木村迪夫さんは、1935年10月9日生まれの農民詩人です。

詩人のほか、文筆家・エッセイスト・ジャーナリストとしての肩書きも持ち合わせています。

10代の頃に父親が戦死してから家族を支えるために東北の小さな村で農民として毎日仕事をしながら生活をしていました。

30代になって家族を養うために上京した際に、高度経済成長の影響を受けて東北とは全く異なるものに溢れた生活をする日本人たちを目の当たりにして驚愕しつつ、さまざまな思いを募らせるのでした。

そこから農業を勤しみながらも農民詩人として活動を始めて、60年間の詩人生活で16冊の詩集を出版し、数多くの詩人賞を受賞するまでに上り詰めました。

木村迪夫さんが出版した著書の一覧は、以下の通りです。

  • ゴミ屋の記 農民のみる消費と破壊(1976年)
  • わが八月十五日 木村迪夫詩集(1978年)
  • 喪牛記 木村迪夫詩集(1982年)
  • 減反騒動記 むらに生きる(1985年)
  • 地郷 木村迪夫詩集(1985年)
  • まぎれ野の(1990年)
  • 収集車「人民服務号」農民のみる消費と環境破壊(1993年)
  • 木村迪夫詩集(1995年)
  • マギノ村・夢日記(1995年)
  • いろはにほへとちりぬるを(2002年)
  • 百姓がまん記(2002年)
  • 光る朝(2008年)
  • 山形の村に赤い鳥が飛んできた 小川紳介プロダクションとの25年(2010年)
  • 飛ぶ男(2012年)
  • 村への道(2017年)

映画『無音の叫び声』では、彼の半生と彼が生み出した詩集を引用した映像作品となっており、第31回農業ジャーナリスト賞を受賞しています。

映画『無音の叫び声』の朗読:田中泯

引用元:「美術手帖」公式サイトより筆者キャプチャ

田中泯さんは、1945年3月10日生まれの俳優・ダンサーです。

日本国内では俳優のイメージが強い田中泯さんですが、幼少期からクラシックバレエ、アメリカンモダンダンスを学び、1966年からはモダンダンサーとして活動を始めます。

パリやローマをはじめとする海外公演にも参加するほどの実力者でありながら、ダンサーとして培った表現力を美術家・映像作家・詩人・哲学者などと共有できる身体気象研究所と呼ばれる集団をつくったことでも知られています。

1985年頃からは、より深い身体性を追求するために山村へと移住して、農業を中心とした日常生活を送るなど、表現方法への貪欲な探究心がうかがえます。

そして俳優としての活動の幅も広げていくのでした。

映画『無音の叫び声』では、朗読者として木村迪夫さんの詩を力強く読み上げます。

映画『無音の叫び声』の語り:室井滋

引用元:「NHK」公式サイトより筆者キャプチャ

室井滋さんは、1985年10月22日生まれの女優です。

1981年、早稲田大学在学中に村上春樹さん原作の映画『風の歌を聴け』で女優デビューを果たしたのち、複数の映画作品に出演したり、歌手としてデビューするなどマルチに活動の幅を広げます。

1999年、映画『のど自慢』では日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞し、日本を代表する実力派女優として認めらるまでに成長。

女優や歌手として活動する中で、声優・ナレーター・著作者としてもさまざまな作品に携わるようになり、映画『無音の叫び声』では語り部を担当しています。

映画『無音の叫び声』はどこで見れる?

引用元:「フォーラム山形 | ソラリエ」公式サイトより筆者キャプチャ

映画『無音の叫び声』の配信状況をリサーチした結果は、以下の通りです。

アプリ名映画『無音の叫び声』の配信状況
U-NEXT×
Netflix×
Amazonプライムビデオ×
Hulu×
FODプレミアム×
Rakuten TV×
クランクイン!ビデオ×
DMM TV×
TELASA×
dアニメストア×
Disney +×
※◎→配信あり(見放題)、△→配信あり(レンタル)、×→配信なし

映画『無音の叫び声』の配信状況を調査したところ、2024年4月時点で配信しているアプリ・動画配信サイトはありませんでした。

本作は、クラウドファンディングを通じて制作費を集めており、商業作品(配信等で収益化を目指すもの)とは一線を画していることが配信がない理由と関係しているのではないかと推測できます。

とはいえ、近年では映画『無音の叫び声』のようなドキュメンタリー作品の視聴方法も多様化しつつあるため、近々配信サイトで見れる可能性は十分に期待できます。

より詳しい配信状況や評判に関しては、「映画『無音の叫び声』を無料視聴できる?見れるアプリや作品の見どころまとめ」をチェックしてください。

まとめ

本記事では、映画『無音の叫び声』に携わっているキャスト・スタッフをまとめて紹介しました。

農民詩人・木村迪夫さんの半生を描いたドキュメンタリー作品ということもあり、一般的な映画と比べると出演者が多くはありません。

とはいえ、田中泯さんや室井滋さんなど日本を代表する大物俳優・女優が特別出演しており、作品に込められた反戦や日本社会の抱える問題をより強く訴えるのに後押ししています。

本作は数多くの詩が登場するため、実力派俳優・女優たちの力強い表現力にも注目してみてください。

この記事を書いた人

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です